言問ねこ塾長日記

季節講習会のご案内をしてまいります。

Vol.250 旅

2016年03月11日

 久しぶりに、一人旅をした。行きがけに甲府の山梨県立図書館で木喰五行上人に関する調べごとをし、小淵沢で特急から始発の鈍行に乗りかえる。小淵沢は、大学を卒業してから三年間お世話になった会社のメインの事業所(八ヶ岳高原泉郷)への行き帰りに、よく利用した。それは鉄道の駅も、中央道のインターチェンジもともになのだが、書いていて、三年間の後半の、とくにかえり道には、須玉インターの利用も多かったことを思い出した。

 さらに古くは、大学時代に毎夏、小淵沢の次の信濃境から徒歩50分ほどのところ(若者の足で)にある明治大学信濃学寮に行っていた。幼少期、荻窪の中央線の近くに住んでいて、甲府・松本方面への急行・特急を毎日眺めていたこと、長じでは堀辰雄を愛読したことなどから、八ヶ岳、甲信地方へのあこがれが強くなり、信濃学寮はもとより、最初の就職まで、八ヶ岳に事業所のある会社を選んだのであった。

 夜は下諏訪に泊り、温泉と馬刺しと山の味、それに信州の銘酒(真澄)を堪能した。翌日は下諏訪発9時27分の飯田線直通豊橋行きで、まず飯田へ向かう。飯田、天竜峡で乗りついで、夕刻中部天竜の駅に着くと、FBで友達になっていただいている、大学時代の級友の高校の同窓の方が待っていて下さり、天竜川や佐久間ダムを、見せていただくことができた。

 この旅の内容については、近々Web同人誌で詳述するつもりであるが、今回、一泊二日の一人旅で、わかったことが二つある。

 一つは、今回のケースで言えばFBに象徴される、ネット、SNSの広まりのおかげで、かつては考えられなかった人とのつながりが、現実のものとなっていることである。実は佐久間ダムは、25年ほど前に商用で通過したことがあり、その前後の岨道(そばみち)や無骨なトンネルなどに強い印象を残していたものの、もう二度と行く機会はないだろうと思っていた。それが今回はからずも、FBへの何気ない書き込みをきっかけとして、FB上だけでの知り合いだった方とお会いでき、あまつさえ佐久間ダムという「行きたいけれども行く機会はないだろう」と思っていた場所に、連れて行っていただくことができたのである。これは今日(こんにち)ならではの、得がたい恵みであった。

 いま一つは、列車、特に飯田線の鈍行にゆられていて、私はやはり旅が好きなのだ、と改めて実感したことである。のんびりとすべての駅に停まる列車の、さらにのんびりとした車窓の景色を眺めていると、まさに心の底からほどけてゆく思いにつつまれた。以前出した歌集のあとがきに、「旅は私の命である」と書いたことがあるが、そのことが、本当に久しぶりの旅で再確認できたと思う。

 このような体験は、子どもたちを相手にする中でも、おのずと生きて来るはずである。それゆえ、紀行文とは別に、このブログにまず、記しておこうと考えた次第である。


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posted by hyojo at 18:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | 言問ねこ塾長日記