言問ねこ塾長日記

季節講習会のご案内をしてまいります。

Vol.261 奥山に紅葉ふみわけ鳴く鹿の・・・

2017年01月04日

 言問学舎では、明後日6日金曜日に、恒例の百人一首大会を開催する。今年で14年目になる。

 年末が近づいて、小学2、3、4年の生徒たちに、授業内で少しずつ百人一首について教え始めたが(2年生は取り札のみ並べ、下句だけ読み上げる「かるた」として。3、4年生たちには一部の歌で歌意も添えながら「覚える」段階にまで進んでいる)、これまでの傾向から見ると、小学生が好きになる歌のベスト3に入るものとして、猿丸太夫の次の歌がある。

 奥山に紅葉ふみわけ鳴く鹿の声きくときぞ秋は悲しき

 <歌意>山の奥ぶかいところで、雄鹿が散り敷いた紅葉を踏み分けながら、雌鹿を求めて鳴く声が聞こえる。しみじみとしたその声をきくと、秋の深まったことが知られて、まことに秋は悲しいものだなあ、と思われることだ。

 やはり相聞(恋愛)の要素がない(薄い)ため、子どもにもわかりやすく、光景が目に浮かぶことから、人気があるのだろうか。

 20年とすこし前、私は名古屋に住んでおり、お世話になった奥三河地区の高校の校長先生に、「一度鹿の声を聞きに行こう」とお誘いいただいていながら、具体的にお願いする機会を持たぬまま、名古屋を離れることとなってしまった。猿丸太夫のこの歌にふれるたびに、そのことを残念に思い出す。子どもたちには追い追いゆっくり(高校生まで国語を教えて)、恋の相手を求めて鳴くのだということを、教えたいものだと思いながら。




posted by hyojo at 16:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | 言問ねこ塾長日記